ガリポリ半島はヨーロッパ側トルコから南に突き出た半島で、東はダーターネルス海峡、西はエーゲ海に面しています。ここは世界初となる陸・海・空3総力を駆使した大規模な戦闘作戦が行われた歴史的に重要な場所です。第一次世界大戦中、連合軍は当時衰退していたオスマン帝国の首都イスタンブールを占領するため、ガリポリ半島に上陸しましたが、オスマン帝国の名指揮官ムスタファ・ケマル・アタテュルクの活躍により作戦は失敗し、国を守り英雄となったムスタファ・ケマルはのちにトルコ共和国の初代大統領となりました。連合軍には、イギリス、フランスをはじめ、オーストラリアとニュージーランド(ANZAC)も参戦しており、トルコをはじめ各国の軍の慰霊碑やモニュメント、戦争の記憶を残す博物館などが半島に点在しています。個人では回るのが難しいため、観光するには現地ツアーに参加して世界大戦の軌跡を巡るのが一般的です。オーストラリアでは4月25日のアンザック・デイにはガリポリ半島への追悼ツアーが催されます。